奈良県の地理も歴史も学べる一冊です。

中学の修学旅行で、初めて奈良を訪れた時から奈良に魅了され、京都よりも奈良の方がお気に入りです。

しかし、奈良に魅了されたと言えども、今まで訪れた所は、奈良県全域で見ても限られた地域しかなく、ほとんどの所はまだ未踏地です。
 
奈良へ2回目に訪れた時、大学生時代に下級生のフィールドワークに付いて行った時に、この本を購入しました。

「ひとあじちがう歴史地理探訪 大和を歩く」
(奈良地理学会編/奈良新聞社)

表紙にも、
“YAMATO WALK GUIDE BOOK”
と、書いてある通り、地理的、歴史的な視点から奈良県全域の事が書いてあり、奈良の各地に関するある程度の知識を、この一冊から手に入れることが出来ます。

少しオーバーな言い方かも知れませんが、地理屋の立場から言わせていただくと、何らオーバーな要素はないと思います。

私がこの本を手にしたのが2003年で、第4刷のものですから、現在のデータと比較すれば多少の変化はあると思います。

しかし、奈良県の歴史的・地理的な資料価値は大いにあります。

本書を購入して良かったと思うことはたくさんあります。

前述しましたが、奈良県各地の情報が細かく書かれています。

フィールドワーク前の私の奈良県に対する知識は、修学旅行時に学習したこと+αくらいでした。

本書を通じて、北東部の柳生・都祁・月ヶ瀬、南部の吉野・十津川、東部の名張など、私にとっての“知らない奈良県”の知識を得ることが出来ましたし、何となくでしか分かっていなかった天理教の成立背景も学ぶことが出来ました。

また、歴史的町並みについて研究していたので、奈良町や今井集落について様々なことを学ぶことも出来ました。

本書は、関東へ帰る前日に購入したので、天理、奈良町、今井、大和郡山に関しては、事前学習である程度までの知識を得て、実際に町を歩き、町の雰囲気などを味わったあとで、本書を通じてさらに深く知識を定着させるという流れで、自分自身の経験値を高めました。

さらに本書の良いところは、データ編のところに、奈良県内の50000分の1、25000分の1、10000分の1の各地形図の図幅名一覧が載っているので、自分が訪れる場所、研究する場所がどこの図幅なのかを、容易に知ることが出来ることです。

インターネットを使えば良いのでしょうが、使っている資料の巻末に図幅名が載っていれば、調べる手間が省けますよね。

本書を手にしてから年月が経っていますし、何度か奈良県にも訪れていますが、まだまだ足を踏み入れていない所も当然あります。

今度は、奈良県のどこに行こうかな?

Geographic Institute

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